給付の内容
二次健康診断等給付では、二次健康診断と特定保健指導があります。
二次健康診断
二次健康診断は、脳血管と心臓の状態を把握するために必要な検査で、具体的には次の検査を行います。
①空腹時血中脂質検査
空腹時において血液を採取し、食事による影響を排除した低比重リポ蛋白コレステロール(LDLコレステロール)、高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレステロール)および血清トリグリセライド(中性脂肪)の量により血中脂質を測定する検査
②空腹時血糖検査
空腹時において血液を採取し、食事による影響を排除した血中グルコースの量(血糖値)を測定する検査
③ヘモグロビンA1c検査
食事による一時的な影響が少なく、過去1~2か月間における平均的な血糖値を表すとされているヘモグロビンA1cの割合を測定する検査
※一時健康診断で受検している場合は、二次健康診断では行いません
④負荷心電図検査または胸部超音波検査(心エコー検査)のいずれか一方の検査
・負荷心電図検査
階段を上り下りするなどの運動により心臓に負荷を加えた状態で、心電図を継続する検査
・胸部超音波検査
超音波探触子を胸壁に当て、心臓の状態を調べる検査
⑤頚部超音波検査(頚部エコー検査)
超音波探触子を頚部に当て、脳に入る動脈の状態を調べる検査
⑥微量アルブミン尿検査
尿中のアルブミン(血清中に含まれるタンパク質の一種)の量を精密に測定する検査
※一時健康診断の尿蛋白検査で、疑陽性(±)または弱陽性(+)の所見が認めらた場合に限ります
特定保健指導
特定保健指導は、二次健康診断の結果に基づき、脳・心臓疾患の発症の予防を測るため、医師または保健師の面接により行われる保健指導です。具体的には次の指導を行います。
①栄養指導
適切なカロリーの摂取等、食生活上の指針を示す指導
②運動指導
必要な印藤の指針を示す指導
③生活指導
飲酒、喫煙、睡眠等の生活習慣に関する指導
なお、二次健康診断の結果、脳・心臓疾患の症状を有していると診断された場合は特定保健指導は実施されません。
参考資料:厚生労働省 労災保険二次健康診断等給付の請求手続